今月の一言 2020年9月

 自粛という言葉に縛られ、今まで経験したことがない夏が終わろうとしています。私は大好きな海を見ることもなく、消化不良の状態で秋を迎えることになります。いつもの夏の終わりは、後のことは考えず真っ黒に日焼けして、適度な疲労感と少しばかりの眠さが共存した、ちょうど小学校のプール指導の帰り道のような心地よさがあります。幼い頃の夏の思い出は忘れがたく、歳がいくつになっても夏の間は海や山のことしか考えなくなります。

 東京からでは、県をまたがずに海に行くことはほとんど不可能です。東京にも海はありますが、いくらきれいになったとはいえ、高度経済成長期の東京湾を知っている年配者には、選択肢の中には入りません。小学5年生の時、品川の親戚に泊まりに行った先で見た東京湾のどす黒く臭いにおいは今でも忘れません。親戚のお兄さんの自転車の後ろに乗って、岸壁の手前でわざと急ブレーキをかけられ、すんでのところで海に落ちそうになったことがトラウマになっています。

 今年の夏は海をあきらめ、檜原の川に行くことになりました。自宅からは30分程度で行くことができますので、思い立ったらすぐに実行できます。冷たい飲み物をクーラーボックスに入れ、アウトドア用品を少し持って出かけます。北秋川には以前見つけた穴場があって、駐車場からは数分で川に降りられます。川の近くはとても涼しく、水は透明で氷水のように冷たく、少し川の中に体をつけておくだけで、川から出た後も清涼感が長持ちします。しかし、ただ一つだけ嫌なことがあります。蚊やブヨなどの毒虫がいることです。特に、私はそんな虫が集まりやすい体質ですので、いつも絶好の攻撃目標になってしまいます。汗っかきや体温が比較的高い人が刺されやすく、血液型には関係ないそうです。

 檜原では、川にいるアブに注意しなければなりません。虫除けスプレーをしっかりかけておいても、川遊びをしている間にその成分が流され、まさに丸裸の状態になってしまいます。地元でもアブにはさんざん悩まされましたが、一度も刺された(正確にはかじられた)ことはありませんが、檜原のアブには目の敵にされているようです。今回も足をかじられた瞬間手でたたいて殺しましたが、後の痒さは蚊の比ではありません。

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