今月の一言 2020年3月

 当校では、塾には珍しく始業や終業時にチャイムを鳴らしています。今使っているチャイムは二代目で、35年位前に、旧教室で初めて導入しました。旧教室は、実家の庭にあり、最盛期には五つ教室がありました。教室が囲んでいる場所に駐輪場の他、バレーボールをやることができるスペースがあり、登校時や休み時間などには、まるで学校のようでした。  旧教室時代、生徒がかなり増えてくると、ある問題が生じてきました。それは授業が始まる時間になっても生徒がなかなか教室に入らず、始まりが遅れてしまうことです。そこで思いついたのがチャイムです。どこの学校でも、年齢を問わず聞いたことのある「ウェストミンスターの鐘」のメロディーです。最初は疑っていましたが、その効果は絶大で、いつも大声で「始まるぞ!」という声を出す前に、生徒たちは教室に入っていました。条件反射とは恐ろしいものです。  実家では、「大助」という犬を飼っていて、生徒もとても可愛がってくれていました。彼の見知らぬ人に対する警戒心はすさまじく、ある日講師の面接に来た人(マントのような黒いコートを着ていました)を激しく吠えていましたが、生徒にはいつもしっぽを振りながら愛嬌を振りまいていました。しかし、ある日男の子が腕を咬まれ、医者に行くことになってしまいました。当時、塾の傷害保険に加入しており、初めてその保険金を使ったのでよく覚えています。結局、咬まれた理由は、犬のお腹をさすっている時に、急に犬の股間を握ってしまったことでした。  また実家には池があり、鯉や川魚がいつもいるので、1時間も前に塾に来て釣りを楽しんでいる生徒もいました。彼らは皆、今では40~50歳代になっていますが、今の子よりもずっとたくましく、いつも外で遊んでいましたし、クラブ活動などでも主導的な役割を果たしていました。そんな彼らも、いざ教室に入ると人が変わったように一生懸命やってくれて(もちろんそのままの野生児もいましたが)、びっくりする位いい結果を出してくれました。やはり、遊びと勉強のけじめがしっかりできていて、どっちにも全力で立ち向かう生徒の姿はとても感動的ですし、塾を続ける大きな原動力となったのは言うまでもありません。

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