今月の一言 2019年1月

 数年前から、あることが気になっていました。それは塾の生徒たちの書く字の薄さです。 生徒の書く字が薄すぎて、ノートや紙の白色に字が同化してしまうほど見にくいのです。 ほとんどの生徒はシャーペンを使い、芯もHBか2Bを使っていますから、普通に書けば 余程小さい字でない限り読めるはずです。  最初は老眼の進行を疑いました。しかし、テキストなどはちゃんと読めるので、老眼が その原因ではないということになります。生徒たちの多くは、指の力を入れずに、薄く書い ていることに気がつきました。確かに、指に力を入れて書くと、シャーペンの芯はすぐに折 れてしまうか、すぐに指が疲れて書く気が失せてしまいます。  そこで、「筆圧」ということを考えるようになりました。埼玉県の小学校では、4Bとか6Bの 鉛筆を使う児童が多いそうです。中には10Bというとんでもない濃さのを使う児童もいると いうから驚きです。濃い鉛筆は、美術のデッサンなどでは使ったことがありますが、普段に 使うことはありません。これもどうやら「筆圧」に関係があるようです。  指の力と脳の前頭葉の発達とは深い関連性があるそうです。指の力が弱いと、物事を 総合的に判断する能力の発達が遅れると言われています。小さい頃からケームやスマホ に慣れているので、触れるスピードは速いが、指の力は弱くなっています。  先日、あるクラスで雑巾を絞る実験をしてみました。雑巾絞りは決してちからだけではなく、 五本の指をバランスよく使わないとしっかり絞ることはできません。普段クラブで鍛えている 生徒でも、雑巾の水分がかなり残っていて、完全に絞り切っていないのです。  薄くて不鮮明な字は、テストでは採点が難しくなりますから、入試では不利になります。これ からは字を濃く書く指導を心掛けたいと思います。

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