今月の一言 2018年4月

 御岳山に行ってきました。花粉の影響で、極力外出を控えていましたので、毎日本ばかり読んでいました。たまたま書店で見つけた、浅田次郎さんの『神坐す(かみいます)山の物語』という本を読んでから、久しぶりにいってみようという気になりました。続けて読んだ本が、小倉美惠子さんの『オオカミの護符』という本で、偶然にも御岳山のことが書かれていました。護符には大口真神(おおくちのまかみ)と書かれてあり、実家の蔵や玄関に必ず貼ってありました。以前はそれほど気にすることはありませんでしたが、本の表紙でそれを見つけた時は、急に懐かしさがこみ上げてきました。

 自宅から御岳山のケーブルカー乗り場までは車で30分、ケーブルカーで6分、山頂駅に着きます。3月の4週目の週末でしたが、まだ所々雪が残っていて、手袋はいらないだろうと持っていかなかったのが失敗でした。神社までの道のりは意外ときつく、手が冷たくなっても神域なのでポケットに手を入れて歩くわけにもいかず、とにかく神社を目指します。途中、御岳講(みたけこう)という山岳信仰の参拝者が泊まった宿坊が道の脇にいくつもあり、神代檜(じんだいひのき)までの登り坂が日ごろ運動をサボっている体には応えます。亡くなった父がまだ足腰が丈夫な頃、初詣と言えば御岳山でしたし、塾の生徒を連れて何度も登ったことがありました。神社が近くなると、参道の脇に「〇〇講」という石碑がたくさん建っています。近隣はもちろん、埼玉や都心部や横浜方面からも多くの参拝者が来られたことが記されています。今まで全く興味がなかったことが、この歳になってようやく開花してきました。山頂を極めることが山登りの全てだと思っていましたが、興味の対象がだんだん変化していくのも歳のせいでしょうか。

 参拝した後、今まで一度も行ったことがなかった神社の裏に回りました。そこには年月の経った社や祠(ほこら)と御岳山頂という場所がありました。神社の場所が頂上ではなく、ほんの数m登った所が本当の頂上だったのです。今回の目的の一つであった護符を3枚買い、写真を撮りながら来た道を戻りました。早速、自宅の玄関にその護符を貼りました。この一枚で常に護られているという安心感があります。

最新記事