今月の一言 2016年10月

 8月の後半、久しぶりに家族で松本に行きました。30年位前までは年に何回か訪れていました。前の日にあまたまテレビで松本を紹介する番組を見たことで、次に日には行くことに決まりました。松本までは圏央道、中央道、長野道とほぼ全行程を高速道路で行くことができますから、ノンストップで2時間程度です。しかし、途中長野道と分かれる手前で、何故か高速を降りてしまい、結局松本まで一般道で行くことになり、かなりの時間のロスをしてしまいました。

 長野道の塩嶺(えんれい)トンネルの中に、ここが分水嶺という場所があって、家族にぜひそれを教えてやろうと思っていました。分水嶺とは、雨水が異なる水系に分かれる場所であり、このトンネルの上の山に降った雨水は、太平洋側(天竜川水系)と日本海側(信濃川水系)に分かれます。昔初めてここを通った時、その地点を境に全く異なった方向に流れていく雨水に想像を巡らしながらハンドルを握っていました。今回、道を間違えずにここを通ったとしても、高速道路の快適な車内ですでに爆睡モードに入っている家族にはただの独り言でした。

 その日の松本はあいにくの雨で、しかも傘をさしていても濡れてしまうほどでした。にわか雨でしたので、松本城の門前の蕎麦屋に寄って雨宿りをしましたが、なかなか降りやまず、仕方なく雨の中を城巡りです。松本城は、外観もそうですが、城の中も創建当時の面影を残していました。日本の城の中には、外観は素晴らしいのに、中はおよそ城とはかけ離れた設備の城も少なくありません。文化財ですから防火設備などは仕方ありませんが、なるべくその当時の状態に近い形で保存して欲しいと思います。

 城の見学が終わる頃には雨もやんできて、厚い雲の間から美しい山々が見えてきました。自他共に認める晴れ男の名誉もようやく挽回できた一日でした。

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