今月の一言 2021年7月

 今年も蛍が見られる季節になりました。梅雨が近づき、栗の花の香りが漂い始めると、蛍が舞い始めます。

 JR五日市線の終点の武蔵五日市から車で10分の所に徳雲院というお寺があり、十里木の信号を右折してすぐです。道路から下に降りた駐車場に車を停めると、まだ薄暗いうちにもかかわらず車が何台かありました。お寺の横を流れる養沢川に沿って、石畳の遊歩道が整備されていて、懐かしいじカジカガエルの鳴き声が響きわたり、これから始まる蛍の舞を最高の雰囲気で演出してくれます。

 暗くなり始めてもなかなか蛍が出てきません。ここは自宅から近いせいか、自宅にいる格好そのままで来ているので、虫の対策も不十分で、毎年他にも必ず何かを忘れてきます。ゆっくりと楽な姿勢で鑑賞するには折り畳みのイスがあると便利ですが、今年もしっかり忘れてきました。また、川が近いので夕方から夜にかけては温度が急に下がりますので、長袖や薄手のジャケットがあるとベストです。

 顔や手足の周りにまとわりつく虫を気にしながら川の対岸を見ていると、ようやく一匹蛍が出てきました。まわりの暗闇から小さい歓声が聞こえます。足元をライトで照らすのはいいですが、蛍に向けてはいけません。写真を撮っている人もいて、中にはカメラを発光させている人までいました。発光させて撮れば周りの人に迷惑がかかるのはもちろん、写った写真にはただの黒い虫が写るだけです。たぶん発光禁止モードにするのを忘れたのだと思いますが、ただ鑑賞するだけでも価値があります。

 コロナ禍の中、家から出る機会が少なくなりましたが、近くにこうして蛍が見えたり、自然を体感できる場所があることはとても幸せなことです。ネット社会では、こんな穴場もすぐに穴場ではなくなってしまいます。自然に対して過度な接触を避け、なるべく優しく見守っていければいいと思います。

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