今月の一言 2021年6月

 庭仕事や畑仕事をする人にとって、草むしりほど面倒なことはありません。草むしりが嫌いではない私でも、同じ場所を年に三、四回やるとなると嫌になってしまうことがあります。雑草の根までとれる専用の用具を使ってきれいにしても、しばらくすると小さな芽がまるで湧き出すように出てきて、一雨降るとあっという間に拡がってしまいます。これではまさにいたちごっこです。ほおっておけばいいのですが、なかなかそうはいきません。

 最近、ホームセンターなどでも簡単に手に入る魔法の薬(あえてこう表現します)を定期的に散布すれば、この面倒臭さから解放されるでしょう。しかし、人体への影響はもちろん、周りの環境のことを考えると安易に使用することはできません。楽をすれば後で必ずしっぺ返しがやってくるからです。面倒でも丁寧に草をとってやれば、周りの木や野菜の育ちも良くなり、愛着もでてきます。

 あれだけむしっても生えてくる雑草ですが、ようやく彼らの一部がどこから来るのかがわかりました。確かに、鳥などの生き物によって運ばれる場合もありますが、実は土を相手にしている自分が運んでいたのです。野菜や庭木に良かれと思って散布した堆肥などの肥料の中に雑草の種が多く混入していて、購入した肥料の袋から解き放たれた彼らが、生長する条件の揃った場所に出てくるのですからたまりません。野菜の種なども期限が切れて数年経っても蒔くことができますから、雑草の種ならもっと生命力が強いはずです。雑草のように生きるとはこういうことなのでしょうか。

 今年は梅雨入りが例年より早く、梅雨の期間も長くなると言われています。雨の合間にきるだけ草をむしっておかないととんでもないことになってしまいます。真夏の炎天下での作業は苦痛以外の何物でもありませんし、涼しい風が吹き始めても、夏を越した根をしっかり張った雑草をむしるのはさらに大変な作業です。こんなことを話している間にも、草はどんどん生えてきます。

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